別冊さかむけ本通り ０３年７月号
■怒涛の読破録 先月これだけ読みました
ＶＯＬ．１０ ６月の花嫁にはなれなかったけど、花読めになった……か？……の巻
6月に読んだ本
えいみ
6月に読んだ本
『スカーレット・ウィザード１』茅田砂胡 中央公論新社
『第四の扉』ポール・アルテ ハヤカワポケミス
『マイ・ホームタウン』熊谷達也 小学館
「電撃戦という幻 上」カール＝ハインツ・フリーザー 中央公論新社
『魔性の馬』ジョセフィン・テイ 小学館
『ぬしさまへ』畠中恵
『手紙』東野圭吾 毎日新聞社
『石の猿』Ｊ・ディーヴァー 文藝春秋
『永遠の出口』森絵都
『電撃戦』、下の途中で期限切れ、図書館に返却。もう一度借りたいが、友人を通じて借りないといけないので待ち。
『マイホームタウン』は全部読まなかったです。うーん、私にはもうひとつ、かなあ。
でも年代があう男性読者には気に入られそう。
あとは全部面白かった〜。お薦めばかりです。趣味があえば、ですが。
森絵都、東野圭吾は、今後も少し追っかけてみようかな。
今月の私のベストは、『ぬしさまへ』です。病弱な若旦那が、妖の助けをかりて謎を解決する、時代ミステリ。若旦那がわけてくれるおまんじゅうを、ほくほく楽しみにしている妖たちがかわいい（笑）。
６月に読みましたのだ。
法螺
「バカの壁」養老孟司 新潮新書
「呪い亀」霞流一 原書房
「火の鶏」霞流一 ハルキノベルス
「海鳴り果つるとき３」横山信義 Ｃ★ＮＯＶＥＬＳ
「艨艟の堅陣２」林穣治 タツの本
「放送禁止歌」森達也 知恵の森文庫
「かがやく日本語の悪態」川崎洋 新潮文庫
「バカの壁」は読ませてやりたい奴が沢山いるけど、読まないだろうしなあ。
「呪い亀」の紅門福助シリーズより「火の鶏」の奇跡鑑定人シリーズのほうが好き。まあ、どっちも解決編が唐突すぎるのだよな。
「海鳴り」も「艨艟」も手堅く纏まってます。面白かった。
「放送禁止歌」はおすすめです。ぜひ読んで欲しい。
「かがやく」はここ数年稀にみる読むのが辛かった本。「全国アホバカ分布考」みたいな本かと思ったんだけど大外れ。大体、読者の年代をどこに設定してるのか判らない。途中で何度ぶんなげようと思ったか。
６月はあんまり読めなかった。うな２と遊んでる時間が多かったからなあ。
５〜６月に読んだ本
hpio
目黒考二「酒と家庭は読書の敵だ。」
パーソナル出版倶楽部「パソコンであなたの本を作る本」
宮本常一「宮本常一、アフリカとアジアを歩く」
山本文緒「落花流水」
吉岡忍「墜落の夏」
けらえいこ・ハヤセクニコ「おきらくミセスの婦人くらぶ〜」
林芙美子「北岸部隊」
陳建一「中華の達人・秘伝のレシピ」
目黒考二、やっぱり好きだな。最近忙しいからテーマに沿って読んでみるとか、そんな工夫も必要かなと思ったのだった。
二冊目の本は、あれです。五月の初め頃あのようなことがあったから、ちょっと「本」について知りたくて見つけて読んでみた本。
宮本常一はいつ読んでも旅が楽しくなる。「見る」という意識を持って旅をすれば、きつい出張も楽しくなってくるというもの。霞ヶ浦名物の帆引き船の写真見ただけで、あ、これはこの地方独特の漁船だ。なんてひらめくようになってくると楽しい。
「落花流水」は、孤独感に浸っていた私の背中をそっと押してくれた本。山本文緒いいな。優しい視線が好きだ。恋はしてしまうもの。じんわりとする恋愛小説だった。
なぜその直後に日航ジャンボ機墜落のノンフィクションなのか。愛とか死について考えてみたかったのだ。事故の伏線となる現代文明のシステムの隙間にまで考察が及んでいくのは圧巻。考えさせられる一冊。
支那事変に従軍した林芙美子の従軍記も人の命にスポットを当てて読んでみた。これはちょっとすごい。その当時の人気作家が本当に前線まで行っている。流れ弾が飛んでくる、遺体の山がある、大砲が轟く。そんな中を生まれ故郷九州の北岸部隊と共に蒋介石を漢口まで追撃して行く。私は決して戦争を賛美するものではないけど、時代性ということを考えると彼女の視線は無碍には出来ないと思う。読む際には時代背景に考慮しないととんでもない誤読をしてしまう本かもしれない。
けらさんのは笑った。漫画＋対談の楽しい一冊だった。同じところで笑えるっていうのは大切なことだなあ、と。けらさんて、青木るえかの対極にいるのだな。
最後に、以前テレビでやってた「料理の鉄人」の陳建一が、父建民の思い出を料理のレシピと共に語った一冊。「料理は愛情」「幸せになりなさいよ」とは、父の口癖。あのＮＨＫのドラマの武田はまりすぎだ。ドラマ見つつ、この本読みつつ、著者の弟子のレストラン併設のホテルに泊まっているうちにすっかり四川料理のファンなってしまった。辛いだけじゃない。麻婆豆腐旨い。
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