紅い灯からすの 2020年 |
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埋もれゆく小石の見てきた風景を ふと瞬き見せて今日空低く
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春とてもコロナコロナで閑古鳥 洛中洛外すきま風ぴゅーぴゅー
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見る人もなく咲く花を寂しいだとか 余計なお世話と花は言いたい
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にゃんだかな隣の浮世は騒々しいが 寝るが極楽みんな夢の中
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ゆっくりと歩いてはふと立ち止まる 見渡すばかりの不意の花園
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ぼとぼとと濡れそぼっては不意の雨 あの日あの子のあの眼の刃
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ホームへと帰る電車でまずホームイン 時刻は午後五時今日は唐揚げ
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喧噪も歓声もなく夏ゆきて それでも空に風の渡りぬ
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桂川嵯峨嵐山渡月橋 とんびもぴーひょろ人恋しげに
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棘纏ひ朝顔はなほ傲然と 十一月の空に向かひて挑発す
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陽が落ちるまでにあの店着いたなら 今日こそいいことありそで鴨川
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